【岡山県】上山棚田をコムスに乗って観光

岡山県美作市にある「上山棚田」。棚田は平地の田んぼよりも管理が大変で、農業に従事する年齢も高くなっているため、維持が難しくなってきているものが多くなります。そんななか、上山棚田には、若者がどんどん移住してきているというのです。その秘訣はどこにあるのでしょう。

上山観光はコムスが便利

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上山観光におすすめなのは、近年様々な企業が参入し始めていることでも話題の超小型モビリティ。上山には、「コムス」という超小型モビリティがあります。普通運転免許があれば運転できる、1人乗りの4輪車です。

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コムス観光の拠点は、「UEYAMA MOBILITY PROJCT OFFICE」。芦尾高原にある温泉「雲海」の隣にある施設です。

⇒ UEYAMA MOBILITY PROJECT OFFICE

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NPO法人英田上山棚田団の“住んでよし、来て楽しい、新しい村づくり”プロジェクトは、ツーリズムEXPOジャパン組織委員会の第3回「ジャパン・ツーリズム・アワード」の国内・訪日地域部門賞を受賞しているのです。コムスの導入も、その一環なのだそう。

日本全国、そして台湾や香港など、海外からも視察にくるという地域復興のモデルケースともいえる上山棚田。その成功の秘密はどこにあるのでしょうか。

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コムスに乗る前に、お母さんの入れてくれた桑茶を飲みながら、施設内で上山集落のことを教えてもらいました。

上山集落の棚田再生利用は、2007年から始まりました。成功の秘訣はどこにあるのでしょう。

集落の高年齢化が進み、いい意味で元気すぎる人が減ってきて落ち込んできたところに、若者が少しずつ手伝いを始めたのだそう。
棚田での米づくりが生活の基盤となっていた上山集落。棚田は平地の田んぼよりも手入れに手間がかかり、水路の掃除や草刈りといった“しんどいけど続けないと住み続けられない作業”まで手が回らず、荒れた田んぼが増えていました。

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その分、若者が役割を果たせる隙間が多かったのかもしれません。
最初の3年くらいは、通いが多かったそうです。昼間は畑仕事を手伝い、夜に温泉に入って帰る、いわば“リアルダッシュ村”を楽しむ若者が増えてきたのだそう。

本格的に移住が始まったのは2010年7月から。最初は“よそ者”だった若者たちも、少しずつ“顔なじみ”へと変わっていた。関係性が出来たうえでの移住だったから、拒絶反応がなくスムーズに受け入れられたのではないか、と美作市地域おこし協力隊でNPO法人 英田上山棚田団の梅谷真慈(うめたに まさし)さんは推測します。

みんなが農業をやりたくて集まってくるわけではなく、暮らしを成り立たせるための棚田をみんなで維持している。みんなが移住でなく、通う人もいてもいい。そんな柔軟さが、上山棚田復興の成功の秘訣なのかもしれません。

コムスの乗り方は簡単

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上山集落について知ったところで、ついにコムスへ乗り込みます。

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コムスのハンドル周り。軽自動車のものと似ている印象です。操作方法は簡単。エンジンをかけてサイドブレーキを戻し、ギアをドライブにしたら準備完了。あとは普通の車同様、アクセルを踏めば発進します。

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意外にもゆったりとした造りの車内。ハンドル周りはシンプルで、余分なスイッチなどがないので、普段はあまり運転しない人でも運転いやすいみたい。運転中は、トランシーバーでガイドさんが説明などをしてくれます。

いざ、コムスに乗り込み上山観光へGO!

駐車場で運転の確認をしたら、ついに上山観光へ出発します。公道ですが、車にはあまり遭遇しないので…ペーパードライバーの人でも安心して運転できていました。

見えてきたのは、上山棚田の水を溜める「大芦池」。

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ドライブの途中に見えてきたのは、「大芦池」。上山棚田へと水を送ったり、防災のために使われる水を溜めて置く農業用水池です。農業用とはいえ美しいですね。そういえば、長野県の御射鹿池ももののけ姫のモデルと言われるほど美しい農業用水池です。

農業用水池なので、そばには各棚田へと水を届ける水路と分水柵がありました。予想以上に水量が多くて驚きました。

個人所有の立派すぎる展望台

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大芦池から上山棚田まで向かう途中にあったのは、立派な展望台。なんと、個人が棚田の風景を楽しむために建てた、手作りの展望台なのだそう。

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展望台からは上山棚田越しに、山陰との境となる山々が見えます。うーん、美しい風景ですね。こんな景色を独り占めできるなんてうらやましい。

上山集落の氏神様「上山神社」

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「上山神社」は上山集落に古くよりある神社です。

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上山神社の手水は、なんとハート形になっているのです。かわいい!

趣のある階段を登り、本堂へ向かいます。

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こちらが上山神社の本堂。集落の氏神様です。

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途中にくぐった建物は、実は舞台になっています。かつてはこの舞台で集会なども行われていたそう。

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上山神社のそばには、上山棚田を一望できる「上山棚田展望地」もあります。上山神社の獅子も上山棚田を見守っているようでした。

棚田のおすすめスポットへ

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そして、上山棚田のフォトスポットがこちら。上山棚田を一望することができるスポットなのです。

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コムス越しに棚田を写真に収めるのがおすすめ。上山棚田ならではの絶景写真が撮れますよ。

一休みは「いちょう庵」で

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コムスで上山集落を回ったら、「いちょう庵」で休憩するのがおすめ。上山棚田のフォトスポットのすぐそばにあるカフェです。

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古民家を改装したカフェで、ついのんびりしたくなる居心地の良いお店です。店内のテーブルやイスは、オーナーご夫婦がDIYして作ったものもあるのだそう。

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昔懐かしい囲炉裏もありますよ。

移住者の若いご夫婦がオーナー

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いちょう庵のオーナーは、美作市地域おこし協力隊でNPO法人 英田上山棚田団の福尾吉剛(ふくお よしたか)さん、咲紀(さき)さんご夫婦。移住してきたばかりの若いご夫婦で、“ふくちゃん”“しゃけちゃん”と呼ばれて親しまれています。

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おすすめは、「自家製梅ジュース」。ドライブで疲れた体に、まろやかな酸味とクエン酸がうれしい。

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いちょう庵の縁側がまたフォトジェニックなのです。風が吹いてきて、とても気持ちがいいですよ。ぜひ座ってみて。フードメニューのパスタやカレーもおいしそうでした。次回はぜひ食べたいなぁ。

⇒ いちょう庵

ここでしかできない体験を

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コムスでの上山観光は、完全予約制。30分、60分、90分、120分のコースがあります。そのうち、30分、60分、90分のコースは、それぞれ自分たちで好きに回るスタイル。

120分コースには、+3,240円でガイドをつけることができます。ガイドしてくれるのは、地域おこし協力隊の人や集落のお母さん、中には薬草博士がいたりも。せっかく集落を回るなら、ガイドをしてもらいながら回る120分コースがおすすめです。

⇒ UEYAMA MOBILITY PROJECT OFFICE

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